8 嬉野宿から彼杵駅まで
8 嬉野宿から彼杵駅まで





2019年6月9日(日)、午後2時20分、嬉野温泉街に到着。疲れをいやしに温泉に入りたいが。ここではないはずだ。
伝説によると、神功皇后が戦いの帰り、この地に立ち寄られ、川中に白鶴が疲れた羽を浸して、元気に飛び立つ様子を
ご覧になり、戦いで傷ついた兵士を入れてみたところ、実は温泉が湧いていて、兵士の傷が癒えたそうで、皇后が
それを喜ばれ「あな、うれしいの」と言われたことが、嬉野の地名の起源と伝えられている。



嬉野温泉の東側の入り口あたりが、長崎街道の武雄ルートと塩田ルートの合流点。



金瓶梅、夢市場・・・、どこか昭和の空気が流れる寂れた雰囲気がするのだが。



左が嬉野宿の東構口。嬉野宿は当時、湯宿とも呼ばれていて蓮池支藩営浴場もあった。足湯にいる家族は中国系
の方のようでした。その横にお邪魔する。嬉野温泉は日本三大美肌の湯といわれているせいか女性が多い気がする。



右は日帰り施設のシーボルトの湯は断念する。一見、張りぼての洋館に見えるが実は木造で、この前身が大正時代に ドイツ人が設計した洋館だったのを、老朽化のために平成8年に閉館、平成17年に取り壊して平成22年に再築 したそうである。時間が無いので、やむを得ず足湯で湯けむり気分を味わう。早朝からずっと歩いているせいか、
水ぶくれが出来ていたので、つぶして応急処置をしておいた。



いつもだいたい本陣跡で宿場の記念写真を撮っているが、今回は右の青い囲みあたりの宿場の中心あたりにある
上使屋(御茶屋)付近で撮った。ところで右の現地の案内図をみると、長崎奉行本陣は宿場から約300m北に
位置する瑞光寺が利用されていたという。



嬉野宿の長さは500m、30軒の旅籠、木賃宿や商家など百件程度のわら屋根の家が立ち並んでいた。
左は宿の西構口にあたる大正屋で、ここでも日帰り湯ができる。こちらの方が風情があって良さそう。
さて、午後3時となり再び、街道を西へ進む。右の山の中腹に温泉マークの植栽があった。





今日の目的地はJR大村線の彼杵駅で、18時23分の電車に乗らなければならない。ここから、11キロほどで
2時間30分は最低かかる。現在は15時10分なので、17時40分には到着できるだろう。
街道は国道34号線の北側の旧道を行く。



あじさいと田植えが終わった田んぼが、梅雨前の6月初旬の季節を感じさせる。



国道34号線に合流する。お茶畑が広がる、嬉野の名物はお茶である。



うれしのお茶村は観光バスのお買い物立ち寄り所として賑わっていた。といってもほどんどが中国からの観光客でした。



抹茶ソフト、最高。



ちょっと調子に乗りすぎたかな。歩きすぎて頭がおかしくなったか?





すこしゆっくりし過ぎたので先を急ぐ。



上記の地図で、赤枠のところが俵坂関所跡、国道34号からすこし北側の旧道の所にある。



右:関所はキリシタンの取り締まりが厳しかったといわれる。大名行列のときは番所役人が平伏して送り迎えした。



ようやく長崎県に入った。



国道34号線は歩道もなく危険な箇所が多い。ここらで旧道へエスケープする。



問題の長崎新幹線の工事現場。山斜面の防護壁は最低限の施工か?2022年度には武雄温泉―長崎間で暫定開業する。





やっぱり歩道がないなぁ。



またやむなく旧道へ行くが、結構時間を食ってしまう。もう4時50分、すこしあせってきた。



前方から自転車を押して坂を上がってくる一人のおじさんが「まだ坂が続くの?」と。今日は嬉野温泉でテント泊だとか。
廃校になった小学校あたりから再び旧道へ、こちらの方が国道34号より近道であることは確か。




ようやく山を下って、彼杵の町はずれまで来たよう。



大村線の線路を越す。彼杵駅まであと少し。



17時50分、駅近くまで来た。ここのスーパーで弁当を買うことにする。



彼杵駅到着は18時4分。



佐世保行き快速。しかしまぁ、よく歩いたもんだ。肥前山口駅から彼杵駅まで、歩行距離約50キロ、歩数7万歩、
これまでの街道歩きの新記録である。六甲全山縦走でも5万5千歩ぐらいだったからそれを大幅に上回る。



左;大村湾、今日の昼からはほぼ有明海から大村湾まで横断したわけだ。右はハウステンボスです。



Huis Ten Boschは、オランダ語で「森の家」。JRの駅でハウステンボス駅は当然あるのだが、住居表示もハウス
テンボス町という。昔、長崎オランダ村(1983-2001)があったのを発展拡大したもの(場所は違う)。
早岐(はいき)駅で、乗り換えとなる。18時45分早岐に着いて、19:01の博多行きの特急に乗る。



特急みどりは、結構車両は古い。長崎新幹線ができると廃止される可能性がある。弁当はうまかった。
博多到着は20時38分。次回は秋かな。




inserted by FC2 system